新NISAは、2024年からスタートした日本政府が提供する税制優遇制度です。
運用益が非課税になるというメリットの多い制度ですが、投資経験がない方のなかには「新NISAはやらないほうがいいって本当?」「メリットだけじゃなくリスクも知りたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、新NISAの仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説するとともに、どんな人に向いているのか、また始めるための具体的なステップを紹介します。
新NISAを効果的に活用する方法や新NISAの始め方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
\今すぐNISAを始めたい方におすすめ/
新NISAとは?仕組みを簡単に解説
新NISAは、投資で得た利益が非課税となる日本政府の税制優遇制度です。
2024年から導入された新NISAは、従来の一般NISAやつみたてNISAを統合し、長期的な資産形成を支援することを目的としています。初心者でも少額から始められる仕組みが特徴で、将来の資産を効率よく増やすことができます。
ここでは、新NISAの基本的な仕組みや旧NISA、iDeCoとの違いについて解説します。
新NISAの基本的な仕組み
新NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度で、資産形成を支援することを目的としています。
従来のNISA制度が統合される形で、2024年1月からスタートしました。新NISAでは、積立投資枠と成長投資枠の2つの枠組みが用意されており、合計で年間最大360万円まで投資が可能です。
また、新NISAでは非課税期間が設定されておらず、一度投資した資産はずっと非課税のまま運用できます。
通常、投資で得た利益には約20%の税金が発生します。たとえば100万円の利益が出た場合、20万円を税金として納めなければなりません。新NISAでは、利益にかかる税金がすべて非課税となるため、長期的な資産形成に適しています。
投資対象も多岐にわたり、株式やETF、投資信託など、幅広い選択肢の中から自分に合った商品を選べます。これにより、投資初心者から経験者まで幅広い層が活用しやすい制度になっています。
新NISAと旧NISAの違い
新NISAと旧NISAにはいくつかの違いがあります。以下の表で簡単に比較してみましょう。
項目 | 旧NISA | 新NISA |
---|---|---|
非課税期間 | 一般NISA:5年 つみたてNISA:20年 | 無期限 |
年間投資枠 | 一般NISA:120万円 つみたてNISA:40万円 | 成長投資枠:240万円 積立投資枠:120万円 |
対象商品 | 一般NISA:株式・投資信託など つみたてNISA:投資信託のみ | 成長投資枠:株式・投資信託など 積立投資枠:投資信託のみ |
その他 | 一般NISAとつみたてNISAの併用不可 | 成長投資枠と積立投資枠の併用可 |
新NISAでは、積立投資枠と成長投資枠が統合されており、より柔軟に運用できる点が大きな違いです。また、非課税期間も無期限に変更されたため、より長期的な運用が可能になりました。
新NISAとiDeCoの違い
新NISAとiDeCoは、どちらも資産形成に役立つ税制優遇制度ですが、それぞれの特徴や利用目的には大きな違いがあります。
新NISAは、投資で得た利益が非課税になる仕組みで、資金を自由に引き出せる柔軟性が特徴です。
一方でiDeCoは、投資の運用益が非課税であるだけでなく、掛金が所得控除の対象になるため、節税効果がより高い制度です。ただし、iDeCoでは60歳になるまで資金を引き出すことができないという制約があります。
また、新NISAでは株式やETF、投資信託といった幅広い商品に投資できるのに対し、iDeCoでは運用商品が限られており、老後資金の準備に特化しています。
そのため、新NISAは短期から長期の資産形成に適しており、iDeCoは老後のための資産形成を重視する人に向いているといえます。
新NISAはやらないほうがいい?デメリットや注意点
新NISAは非常に魅力的な制度ですが、いくつかのデメリットや注意点もあります。
- 投資リスクがある
- すべての商品に投資できるわけではない
- 制度の変更に注意
これらを理解しておくことで、自分にとって本当に適した制度かどうかを判断できます。
投資リスクがある
新NISAを活用する際には、投資リスクを考慮する必要があります。
投資対象の商品(株式や投資信託など)は、市場の変動に伴い元本割れの可能性があります。とくに、投資初心者の方が安易に高リスクの商品を選んでしまうと、大きな損失を被るリスクが高まります。
リスクを軽減するためには、自分の投資目的やリスク許容度に合った商品を慎重に選ぶことが重要です。情報収集を怠らず、分散投資を心がけることで、リスクを最小限に抑えることができます。
すべての商品に投資できるわけではない
新NISAは幅広い商品に投資できる魅力的な制度ですが、すべての金融商品が対象となるわけではありません。
大半の個別株式やETF、投資信託は対象ですが、一部ハイリスクな商品は対象外となっています。また、特定の条件を満たしていない商品も投資対象から外れる場合があります。
たとえば、投資信託では一定の信託報酬(手数料)以下であることや、分配金の頻度などの基準を満たす必要があります。
このような制約があるため、自分が購入したい商品が新NISAの対象となっているか事前に確認することが重要です。
制度の変更に注意
新NISAは従来のNISA制度が統合・改変された形でスタートしましたが、今後も制度が変更される可能性があります。
制度変更によって計画が狂うリスクを避けるためには、定期的に情報をチェックし、最新の状況に基づいて投資戦略を柔軟に見直す必要があります。
新NISAをやめた方がいい人の特徴
新NISAは、長期的な資産形成を目的とした非常に優れた制度ですが、すべての人に向いているわけではありません。以下の特徴に当てはまる人は、新NISAの利用を再考することをおすすめします。
投資リスクを受け入れられない人
新NISAを利用する際には、投資リスクが伴うことを理解する必要があります。新NISAは元本保証ではないため、商品によっては市場変動の影響で元本割れする可能性があります。
リスクを全く受け入れられず、投資での損失が心配で仕方がないという場合には、新NISAの活用は向いていません。
そのような場合は、まず投資に関する知識を深めたり、リスクを抑えた別の資産運用を検討することをおすすめします。
短期間で大きな利益を狙いたい人
新NISAは、長期投資を目的とした制度であるため、短期間で大きな利益を得ることを期待している人には適していません。
デイトレードや短期売買を好む投資スタイルの場合は、別の投資手法を選んだ方が良いでしょう。
短期的な利益を追求する投資では、新NISAのメリットである非課税枠を十分に活用できない場合が多いです。
そのため、新NISAはあくまで資産形成や安定収益を重視する投資家に向いている制度です。
生活費や緊急資金に余裕がない人
新NISAに投資した資金は、長期間運用することが前提となっています。
とくに、投資商品の価格が低迷している時期に無理に引き出すと損失が発生するリスクがあります。そのため、生活費や緊急資金に余裕がない場合は、新NISAを利用する前にまず生活基盤を整えることを優先しましょう。
投資は余裕資金で行うべきであり、日々の生活費や予期せぬ出費を賄うための資金とは分けて管理することが重要です。
新NISAには多くの恩恵がある!5つのメリットを紹介
ここまで新NISAのデメリットや注意点を紹介してきましたが、新NISAは長期的な資産形成を目指す方にとって非常に魅力的な制度です。
投資初心者から経験者まで幅広い層にメリットがあり、節税効果を活用しながら資産を効率よく増やすことが可能です。ここでは、新NISAの具体的なメリットを5つのポイントに分けて解説します。
投資利益が非課税になる
新NISAの最大の特徴は、投資で得た利益が非課税になる点です。
通常、投資の運用益には約20%の税金が課されます。たとえば投資で50万円の利益を得た場合、通常なら約10万円が税金として引かれますが、新NISAではこの税負担がゼロになります。
この非課税の仕組みは、とくに長期投資で大きな効果を発揮します。投資額が増え、運用期間が長くなるほど、非課税のメリットが資産形成に与える影響は大きくなります。
新NISAを活用することで、より効率的に資産を増やすことが可能です。
少額から始められる
新NISAは、少額から投資を始められる点も魅力の一つです。
積立投資枠・成長投資枠のいずれも、毎月数千円という少額から投資をスタートできます。このため、まとまった資金がない初心者の方でも無理なく投資を始められる点がポイントです。
また、少額からコツコツ積み立てることで、投資に対するリスクを抑えながら経験を積むことができます。
最初は少額で始め、運用に慣れてきたら徐々に投資額を増やすという方法も取りやすいです。新NISAは、投資の第一歩を踏み出すための制度としても非常に優れています。
投資経験がなくても始めやすい
新NISAは、投資経験がない初心者でも取り組みやすい仕組みが整っています。
積立投資枠では、毎月少額から積立投資を始められるため、まとまった資金がなくても安心して資産形成をスタートできます。
また、購入する商品も厳選されており、低コストで分散投資が可能な投資信託やETFが多く用意されています。
さらに、新NISAは長期投資を目的としているため、短期的な売買を繰り返す必要がなく、日々の値動きに神経を使う必要がありません。
これにより、投資初心者でも負担なく、計画的に資産形成を進められる点が大きな魅力です。
積立で長期投資がしやすい
新NISAは長期的な資産形成を目的として設計されており、とくに積立制度を活用することで、長期間にわたって安定した運用が可能です。
毎月一定額を積み立てる仕組みは、ドルコスト平均法の効果を享受できるため、市場の価格変動リスクを抑えられます。
たとえば、株価が高いときには自動的に少ない量を購入し、株価が安いときには多くの量を購入するようになっているため、結果的に購入価格を平均化する仕組みです。
これにより、価格の上下に左右されることなく、着実に資産を増やしていける点が新NISAの魅力です。
選べる商品の幅が広い
新NISAでは、投資信託、ETF、個別株など幅広い商品に投資することが可能です。これにより、自分の投資スタイルやリスク許容度に合わせて柔軟に運用できます。
とくに、成長性の高い企業の株式(グロース株)や安定した配当を提供する企業に投資したい場合には、個別株の投資が選択肢に入る点がメリットです。
また、つみたて投資枠を活用する場合でも、コストの低いインデックスファンドや、安定的な収益を目指す投資信託など、選択肢が豊富です。
この柔軟性の高さは、初心者から経験者まで幅広い投資家にとって大きな魅力となっています。
新NISAを始めた方がいい人の特徴
新NISAは、資産形成を目指す多くの人にとって非常に有益な制度です。とくに以下の特徴に当てはまる人には、新NISAの利用がおすすめです。
長期的な資産形成を目指している人
新NISAは、長期投資を前提に設計された制度で、非課税期間が無期限となっています。
そのため、老後資金や子どもの教育費といった長期的な資産形成を目指している人には最適な選択肢です。たとえば、定期的に積み立てを行うことで、20年後、30年後に向けた確実な資産形成が可能です。
長期的な視点を持つことで、市場の一時的な変動に左右されることなく、安定した運用を続けられる点が大きなメリットです。
少額から投資を始めたい初心者
新NISAは、少額から投資をスタートできる仕組みが整っているため、投資経験がない初心者にも非常に向いています。
積立投資枠では、毎月数千円といった少額からコツコツ積み立てることが可能で、無理のない範囲で資産形成を進められます。
また、初心者向けの商品も多く、手数料が低く分散投資がしやすいインデックスファンドやETFがラインナップされています。そのため、初めての投資でも安心して取り組める制度です。
節税効果を活用したい人
新NISAの最大の魅力は、投資利益が非課税になる点です。通常、配当金やキャピタルゲインには約20%の税金が課されますが、新NISAを利用することで、この税負担をゼロにすることができます。
とくに、長期的に資産を増やしたい人や、高配当株や成長株への投資を検討している人にとって、この節税効果は非常に大きなメリットです。
将来的な資産形成を効率化するためにも、新NISAを活用することで、節税と資産拡大を両立できます。
新NISAを始めるための5つのステップ
新NISAを実際に始めて資産を運用するためには、主に以下の手順を踏む必要があります。
- 証券会社を選ぶ
- 口座を開設する
- 投資プランを決める
- 初回の投資を行う
- 定期的に運用状況をチェックする
ここでは、初心者でもスムーズに新NISAをスタートできるよう、必要なステップを詳しく解説します。
1. 証券会社を選ぶ
新NISAを利用するには、まず証券会社を選ぶ必要があります。
証券会社ごとに取り扱う商品の種類や手数料が異なるため、自分の投資目的やスタイルに合った会社を選びましょう。
また、初心者向けのサポートが充実している会社や、オンラインで簡単に手続きができる会社を選ぶと、より安心して始められます。
2. 口座を開設する
証券会社が決まったら、新NISA専用の口座を開設します。
ほとんどの証券会社では、オンラインで簡単に手続きを進めることができ、必要書類としてマイナンバーや本人確認書類が求められます。
口座開設には数日かかる場合があるため、早めに手続きを進めておくのがおすすめです。
3. 投資プランを決める
新NISAには「積立投資枠」と「成長投資枠」があり、どのように投資を行うか計画を立てる必要があります。
たとえば、毎月一定額を積み立てる方法や、まとまった資金を成長性の高い商品に投資する方法など、自分の目的に合ったプランを考えましょう。
また、株式、ETF、投資信託など、リスクとリターンを考慮した商品選びも重要です。
4. 初回の投資を行う
口座を開設し、投資プランが決まったら、いよいよ投資をスタートします。
まずは口座に資金を入金し、自分が選んだ商品を購入します。初心者の場合は少額から始め、投資に慣れてきたら徐々に投資額を増やすのが良いでしょう。
また、分散投資を心がけることでリスクを抑えることができます。
5. 定期的に運用状況をチェックする
新NISAは長期投資を前提とした制度ですが、運用を続ける中で定期的に状況を確認することが大切です。
市場環境や自分の目標に応じてポートフォリオを見直したり、必要に応じて追加投資やリバランスを行うことで、効率的に資産を増やすことができます。
なお、投資信託の場合は運用会社が自動的にリバランスを行っているため、こまめにチェックする必要はありません。
株式やETFなど、価格の変動が大きい商品を購入する場合は、ポートフォリオを定期的に見直す癖をつけるとよいでしょう。
新NISAを始めるならどこがいい?おすすめの証券会社3選!
新NISAを始める際に、とくにおすすめの証券会社は以下の3選です。
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
それぞれの証券会社でNISA口座を開設するメリットや特徴などについて詳しく解説します。
SBI証券|クレカ積立で最大3.0%還元!初心者の人にもおすすめ
SBI証券は新NISAの口座開設に対応しており、低コストで優良なインデックスファンドを豊富に取り扱っている証券会社です。
クレカ積立にも対応しており、三井住友カードやOliveフレキシブルペイを利用すれば、最大3.0%のVポイント還元が受けられるため、お得に投資を続けられます。
- NISA口座の開設数が国内トップクラス
- クレカ積立に対応
- 低コストのインデックスファンドが充実(eMAXIS Slim・SBI・Vシリーズなど)
- 成長投資枠で米国株・ETFの取引が可能(取引手数料無料)
- 投資信託の取扱数が業界最多クラス
SBI証券はNISAを活用するうえで、もっともバランスの取れた証券会社のひとつです。
低コストで優良ファンドに投資できるだけでなく、クレカ積立のポイント還元や米国株NISAの手数料無料といったメリットもあります。
「どの証券会社でNISA口座を開設するか迷っている」という方は、ぜひSBI証券を検討してみてください。
\簡単3ステップで口座開設/
楽天証券|NISA口座で楽天ポイントを活用したい人におすすめ
楽天証券は、楽天ポイントを使いながら投資ができる点が特徴の証券会社です。
投資信託や日本株だけでなく、米国株やETFの買付にも楽天ポイントを利用できるため、日常の買い物で貯めたポイントを資産運用に回せるメリットがあります。
クレカ積立にも対応しており、楽天カードを利用すればポイント還元を受けながら自動で積み立てられます。
- 楽天ポイントを使って日本株・米国株・投資信託を購入可能
- 投資信託の取扱数が豊富
- 楽天銀行と連携すると普通預金の金利が優遇
- クレジットカード積立(楽天カード)に対応
- つみたて投資枠に対応した低コストファンドが充実
楽天証券は、楽天ポイントを活用しながら投資をしたい人に向いています。
とくに、楽天経済圏を利用している人にとっては、ポイントを無駄なく活用しながら資産形成ができる点が魅力です。
つみたて投資枠に対応したファンドも充実しているため、NISAでの積立投資を考えている人におすすめの証券会社です。
\楽天ポイントが貯まる・使える/
マネックス証券|米国株NISAを活用したい人におすすめ
マネックス証券は米国株取引に強みを持つ証券会社で、新NISAの成長投資枠を活用した米国株投資に適した環境が整っています。
NISA口座では米国株やETFの買付手数料が無料となるため、コストを抑えながら海外株式に投資できるのが大きな魅力です。さらに、高機能な分析ツール「銘柄スカウター」を無料で利用でき、投資判断をサポートしてくれます。
- NISA口座で米国株・ETFの買付手数料が無料
- クレカ積立に対応(マネックスカードで最大1.1%還元)
- 約4,000銘柄以上の米国株・ETFを取り扱い
- 「銘柄スカウター」で効率的な銘柄分析が可能
- IPO(新規公開株)の取り扱いが豊富
マネックス証券は、とくにNISAで米国株の取引したい人に最適な証券会社です。
米国株の銘柄数は4,000以上と充実しているうえ、銘柄スカウターなどの無料ツールを使うことで、効率的に銘柄分析ができます。
また、クレカ積立では最大1.1%のポイントが還元されるので、長期的にNISAを活用した資産形成を考えている人にとっても魅力的な選択肢となるでしょう。
\Webで簡単に口座開設!/
まとめ:新NISAを上手に活用して資産形成しよう
新NISAは、非課税の恩恵を活用しながら、効率的に資産を形成できる魅力的な制度です。
長期的な視点で資産を増やしたい人にとって、リスクを抑えながら資産形成を進められる仕組みが整っています。
初心者の方は、まず自分の投資目的を明確にし、リスクを十分に理解した上で、少額から始めてみるのがおすすめです。
新NISAを上手に活用して、自分のライフプランに合った資産形成をスタートしましょう。
\簡単3ステップで口座開設/
※本記事に掲載している情報は当サイトの見解です。最終的な投資判断は自己責任でお願いいたします。