競馬は中央だけではありません!ホッカイドウ競馬や南関競馬も非常に人気が高く、交流重賞などは大きな盛り上がりを見せています。
一口馬主は基本的に中央所属が多いのですが、
地方所属の馬に出資はできないの?
と疑問に思う方もいるでしょう。
結論からいうと、クラブによっては地方所属の馬を募集しているケースがあります!
今回の記事では一口馬主で地方馬に出資する魅力や、地方馬を募集しているクラブを紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。
地方競馬とは
競馬には「中央競馬」と「地方競馬」の2種類があることは、多くの方がご存知かと思います。
中央競馬は全国10箇所(函館・札幌・福島・新潟・中山・東京・中京・京都・阪神・小倉)の競馬場にて土日をメインに開催されます。JRA日本中央競馬会が政府からの監督を受けて運営しています。
一方、地方競馬は都道府県や市区町村が運営していることが特徴です。
全国15箇所(帯広・門別・盛岡・水沢・浦和・船橋・大井・川崎・金沢・笠松・名古屋・園田・姫路・高知・佐賀)に競馬場があります。
土日限定の中央競馬とは異なり、平日でもどこかしらの地方競馬場でレースが行われています。
地方競馬の開催スケジュール
地方競馬は、中央競馬とは開催スケジュールが全く異なります!
ホッカイドウ競馬と南関東競馬のおおよそのスケジュールをまとめました。
道営 | 南関東 | |
---|---|---|
能力検査 | 3月~ | 3月~ |
新馬戦 | 4月~ | 4月~ |
2歳重賞 | 6月末~ | 8月末~ |
3歳クラシック | 5月~ | 4月末~ |
どちらも3月から順次能検を開始し、最短で4月デビューとなります。
一口馬主で地方競馬に出資する魅力
一口馬主で地方競馬に出資すると、中央競馬とはまた違った楽しさが味わえます!主な魅力・メリットは次のとおりです。
- 2歳新馬戦の時期が早い
- 中央競馬よりも維持費が安い
- レースの出走回数が多い
- 重賞が新設される
- 中央競馬や国際競馬にも挑戦可能!
2歳新馬戦の時期が早い
地方競馬は中央競馬と比べ、2歳新馬戦の開始時期が非常に早いです!
新馬戦が最も早いのはホッカイドウ競馬。日本で最も早い新馬戦と呼ばれる「JRA認定スーパーフレッシュチャレンジ」は、毎年4月中旬ごろに行われます。
次に新馬戦が早いのは南関東競馬です。南関東競馬では4月末頃から順次新馬戦が開催されます。
中央競馬の新馬戦はダービー(5月末頃)が終わってからになるので、毎年6月頃から始まります。
なので、地方競馬は中央競馬よりも約2ヶ月早く新馬戦が開催されるということですね。早い段階で愛馬の活躍を見られるのは、一口馬主にとって嬉しいことです。
中央競馬よりも維持費が安い
維持費の安さも地方競馬の魅力。
中央競馬の場合、預託料(維持費)は毎月50~60万円ほどです。500口の馬に1口出資している場合、毎月1,000円~1,200円ほどの維持費が発生します。
一方の中央競馬は、預託料は20万円~40万円ほどとリーズナブルです。500口の馬に1口出資している場合、維持費は毎月400円~800円ほどになります。
低コストで済むので、中央競馬よりも気軽に出資できます。
レースの出走回数が多い
地方競馬は開催日数が多いため、中央競馬よりもレースに出る回数が多い傾向にあります。
馬の体調にもよりますが、月1ペースで出走しているケースが多いようです。月2で出走している馬もちらほら見かけられます。
過去の地方馬で例を挙げると、驚異の113戦0勝を記録したハルウララは月1~2回のペースで6年間ほぼ走り続けています。(かなり極端な例ですが…)
賞金によってクラス分けが細分化されいるのも、出走回数を確保しやすい理由です。
勝てなくても引退にならない
中央競馬は3歳の未勝利戦が終わる8月末頃までに勝ち上がれなければ、引退か地方転厩の二択を迫られます。
一口馬主側の心境としては、勝ち上がりが遅くなるほど不安になるものです…。
一方の地方競馬には勝ち上がりというシステムは特になく、賞金によってクラス分けがされています。クラス分けは中央競馬にはないシステムです。
クラス分けの段階は大きく分けて「A>B>C」の3段階です。ABCの中でもA1とかA2みたいに細分化されているのですが、こちらは地方によって若干の違いがあります。
クラス分けの基準は賞金額なので、たとえ2着ばかりが続いて1勝もしていなくても、賞金が一定額に達すれば昇格します。
このようなシステムになっているので、地方競馬はいつまでに勝てなければ引退のようなタイムリミットはありません。
もちろん勝ってくれるに越したことはないですが、タイムリミットがないと安心して応援できますね。
重賞が新設される
ダート競争の体系整備により、2023年~2024年にかけて地方競馬に新たな重賞が設立されます!
注目すべきは2歳10月~11月頃に各地方競馬場で行われるネクストスター賞。1着賞金は1,000万円と、地方競馬の中では非常に高額賞金が用意されています。
また三冠競争に向けた前哨戦も強化されることが決まっています!
これから地方競馬は非常に盛り上がることが予想されるので、一口馬主もなかなか楽しくなるではないかと思います。
新たな重賞について、詳しいことはJRA公式サイトの「全日本的なダート競走の体系整備(外部リンク)」でご確認ください。
中央競馬や国際競馬にも挑戦可能!
地方競馬で活躍しまくると、中央競馬や国際競馬に挑戦するチャンスがあります。
過去の馬で例を挙げると、笠松所属のオグリキャップは笠松重賞を優勝しまくり3歳でJRAに転厩。中央でも大きな活躍を見せ、有馬記念や安田記念などを優勝しています。
オグリキャップのような例は極めて稀ですが、地方競馬の「JRA認定競走」で優勝すればJRAへの挑戦権を得られますよ!
国際競馬だと、アメリカG1に挑戦したマンダリンヒーローが記憶に新しいのではないでしょうか。
マンダリンヒーローは2023年のサンタアニタダービーで2着になりました。ケンタッキーダービーでは惜しくも12着に敗れましたが、地方競馬の希望の星といえる存在になっています。
中央競馬・国際競馬に挑戦できるチャンスがあるとなると、非常に夢が広がりますね。
一口馬主で地方競馬に出資する際の注意点
地方競馬に出資する際は注意点もあります。主な注意点は次のとおりです。
- 賞金が低い
- 基本的にはダート路線のみ
賞金が低い
地方競馬は、中央競馬と比べて全体的に賞金が低い傾向にあります。地方と中央では規模が大きく異なるため、賞金の差に開きがあるのは仕方ない部分です。
新馬戦を例にとると、中央競馬の1着賞金は720万円ですが、地方競馬の新馬戦の1着賞金は200万~300万円になります。
重賞になると賞金の開きはさらに顕著になります。中央競馬のG1は億を超える賞金が用意されていますが、地方競馬は1,000万円前後であることが多いです。
地方交流重賞の東京大賞典だと賞金は1億円なのですが、大体いつも中央所属馬が1着をかっさらっています。2004年、2005年にアジュディミツオーという大井所属の馬が勝利して以来、地方所属馬の優勝はありません。
東京大賞典は難しいにしても、地方交流重賞は基本的に賞金が高額に設定されています。
なので、出資馬が活躍して地方交流重賞に出走できるレベルになれば、高額賞金の獲得も夢じゃないでしょう。
基本的にはダート路線のみ
地方競馬には基本的にダートコースしか設置されていません。盛岡競馬場にのみ芝コースが設けられています。
そのため、地方所属の馬は基本的にダートコースを走ることになります。JRAに挑戦する場合も基本はダートコースです。
中央競馬のクラシック路線は芝なので、競馬というと芝をイメージする方も多いと思います。
しかし!先述した通り2023年~2024年にかけてダート競走が整備されることが決まっています。なので今から出資する方はダート路線でも十分に楽しめるのではないかと思います。
また海外G1はダートコースも多いため、地方で活躍すれば国際競馬に出走できる可能性まであります。
地方馬に出資できる一口馬主クラブ
全23クラブの中で、地方所属の馬を募集しているクラブはこちらです!
クラブ名 | 地方馬の募集口数 |
---|---|
YGGオーナーズクラブ | 500口 |
ウインレーシングクラブ | 400口 |
ユニオンオーナーズクラブ | 200口 |
キャロットクラブ | 100口 |
ノルマンディーオーナーズクラブ | 100口 |
ワラウカド | 100口 |
ターファイトクラブ | 100口~200口 |
グリーンファーム愛馬会 | 50口 |
各クラブの特徴を紹介していきます!
YGGオーナーズクラブ
地方の募集口数 | 500口 |
一口価格 | 約1万円~2万円 |
所属 | 門別、南関東、園田、佐賀、水沢など |
入会費 | 無料 |
YGGオーナーズクラブは、入会金無料&太っ腹なポイント付与で超お得に入会できるクラブです。毎年7月末~8月頃に募集が開始されます。
2022年度の募集では門別や南関東だけでなく、園田や佐賀、水沢など様々な地方入厩馬が取り揃えられていました。
2023年デビュー組は「クリスタライズ」という馬が門別スーパーフレッシュチャレンジにて最速デビュー&2歳世代最初の勝ち馬になっています!!
出資口数が500口と多いのも嬉しいところ。一口1万円~2万円ほどで気軽に出資できます。初めて地方入厩馬に出資する方にもおすすめです。
ウインレーシングクラブ
地方の募集口数 | 400口 |
一口価格 | 約2万円 |
所属 | 南関東 |
入会費 | 19,800円 |
ウインレーシングクラブは基本的に中央所属馬の募集なのですが、2022年度募集では1頭だけ川崎所属の募集馬がいました。
口数は中央所属馬と同じく400口です。所属は南関東なので、活躍すれば新しくなったクラシック路線を目指せますね。
今後もコンスタントに地方入厩馬の募集があるのかはわかりませんが、可能性は大いにあります。
ウインレーシングクラブは毎年8月頃に募集を開始するので、チェックしておきましょう!
ユニオンオーナーズクラブ
地方の募集口数 | 200口 |
一口価格 | 約3万円~4万円 |
所属 | 門別、南関東 |
入会費 | 22,000円 |
ユニオンオーナーズクラブは、毎年1頭~3頭ほど地方入厩馬を募集しています。
2020年生まれの世代では「インプローヴィング」という馬が勝ち星を上げており、重賞である東京プリンセス賞競走に出走していました。
募集口数は200口と少なめですが、一口価格は約3万円~4万円とお手頃です。
募集時期は7月頃とやや早めなので、忘れないように注意しておきましょう!
キャロットクラブ
地方の募集口数 | 100口 |
一口価格 | 約10万円~20万円 |
所属 | 門別、南関東 |
入会費 | 22,000円 |
超人気クラブの一角、キャロットクラブでも地方入厩馬を募集しています。2022年度の募集頭数は5頭でした。
募集口数は100口となっており、一口価格は約10万円~20万円と高め。
キャロットクラブの強みはノーザン・社台グループの馬を所有できることです。ノーザン・社台グループの生産馬は中央で無双しまくっているので、地方でも活躍が期待できます。
ただしキャロットクラブは人気クラブなので、新規会員が入会できる確率はめちゃくちゃ低いです。入会できたらラッキー程度に考えておきましょう。
ノルマンディーオーナーズクラブ
地方の募集口数 | 100口 |
一口価格 | 約5万円~12万円 |
所属 | 南関東、佐賀 |
入会費 | 11,000円 |
ノルマンディーオーナーズクラブは、毎年100口で地方入厩馬の募集をしています。
コストパフォーマンスに優れており、100口募集にもかかわらず約5万円から出資できます。月会費が1,100円と、全クラブの中で最も安いのも高評価。
ノルマンディーオーナーズクラブの募集開始時期は10月~11月頃なので、他のクラブを吟味したあとでじっくり選べるのも嬉しいポイントです!
ワラウカド
地方の募集口数 | 100口 |
一口価格 | 約4万円~5万円 |
所属 | 門別、南関東 |
入会費 | 11,000円 |
ワラウカドは基本的に中央所属馬の募集を行っており、数年に1回ほどの頻度で地方入厩馬の募集を行っています。全体の募集頭数も10頭以下と小規模のクラブです。
地方入厩馬は100口募集ですが、一口価格は約4万円~5万円と非常に安いです。順当に賞金を積み上げていければ、出資した分はほぼほぼ回収できるでしょう。
ワラウカドの募集時期は毎年9月頃です!夏募集のクラブ落ち着いたきたあたりで募集があるので、ゆっくりと吟味できます。
ターファイトクラブ
地方の募集口数 | 100口 |
一口価格 | 約6万円 |
所属 | 門別、南関東 |
入会費 | 10,000円 |
ターファイトクラブでは、毎年1頭~3頭ほど地方入厩馬の募集を行っています。募集口数は馬によって異なるようなのですが、2022年度募集は100口でした。
基本的には門別のJRA認定フレッシュチャレンジでデビューさせ、南関東に転厩しているパターンが多いようです!
ターファイトクラブの募集開始時期は毎年8月頃です。地方馬は募集口数が少なく満口になりやすいため、早めにチェックしましょう!
グリーンファーム愛馬会
地方の募集口数 | 50口 |
一口価格 | 約18万円 |
所属 | 南関東、園田、名古屋、高知など |
入会費 | 19,800円 |
グリーファーム愛馬会では、毎年3頭ほど地方入厩馬を募集しています。募集口数は50口と全クラブの中で最も少ない点が特徴です。
募集口数が少ない分、一口価格や約18万円と高額になります。しかし、その分賞金が入ってきたときの配当は大きいです。
グリーンファーム愛馬会の地方入厩馬は人気が高いので、抽選になることもしばしば。必ず出資できるわけではない点に注意が必要です。
募集時期は毎年9月頃なので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
まとめ:地方競馬も一口馬主で楽しめる!
今回は一口馬主で地方競馬に出資する魅力や注意点などについて解説しました。
筆者自身はYGGオーナーズクラブにて地方馬に出資しています。(記事で紹介したクリスタライズにも出資しています!)
実際に地方競馬に出資をしてみると、中央競馬とはまた違った面白さがありますね。一口馬主や競馬が好きな方ならハマるのではないでしょうか。
ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、地方競馬への出資を検討してみてください!