一口馬主の始め方ガイド|入会審査から出資申し込みまでの流れ

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競馬界隈では一口馬主ブームが巻き起こっています。昔から競馬が好きな方はもちろん、ふだん馬券を買っていなくても一口馬主にハマる方が続出。

しかし、一口馬主の始め方はやや複雑なので、どのような手順を踏めば良いのか迷っている方も多いでしょう。

今回の記事では一口馬主の始め方について詳しく解説していきます!

一口馬主の魅力や注意点、クラブの選び方などもあわせて解説するので、一口馬主に興味がある方はぜひ参考にしてくださいね。

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目次

一口馬主とは?

一口馬主とは、簡単にいうと競走馬のオーナー(馬主)を疑似体験できるシステムのことです。

一口馬主は「クラブ」と呼ばれる法人が運営しています。1頭の競走馬に対して40口~2,000口の小口に分割して出資者を募る仕組みです。

通常、馬主になるためには年収や資産などの条件をクリアしなければなりません。中央競馬の条件は非常に厳しく、普通のサラリーマンが馬主になることはほぼ不可能です。

しかし!一口馬主であれば年収や資産は問われません。出資金や維持費、月会費などの諸費用さえ支払えればOKです。

誰でも簡単に馬主としての経験ができる。それが一口馬主です。

一口馬主の魅力

一口馬主には色々な魅力があります!主な魅力は次の3つです。

  • 出資馬の成長を楽しめる
  • 口取り式やパーティーに参加できる
  • 活躍すれば出資金以上の配当を得られる

それぞれ詳しく解説していきます。

出資馬の成長を楽しめる

一口馬主の醍醐味はなんといっても出資馬の成長です。

クラブでは基本的に馬が1歳の段階で募集が始まります。馬は1歳~2歳にかけて大きく成長するので、成長期の様子を追いかけられるのは楽しいものです。

多くのクラブでは、調教の様子や側尺、動画、写真などを段階的に更新しています。

調教で良いタイムが出たり、体が大きく成長している様子を見たりすると「活躍するのでは…!?」と期待に胸が膨らみます。

長い時間をかけて成長を見守ってきた馬が勝利した瞬間は涙が出るほど嬉しいです!

推し活みたいな感じで競馬を楽しみたい方にはかなりハマると思います。

口取り式やパーティーに参加できる

一口馬主は厳密には馬主ではないのですが、出資馬が勝利した際の口取り式に参加できます。

口取り式はレースでの優勝を記念し、馬や騎手・馬主・関係者などで写真撮影をするものです。

口取り式は一般の客席からも見える位置(ウイナーズサークル)で行われるため、見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

普段テレビでしか見ることのない騎手や自分の出資馬と記念撮影ができるなんて夢のようですよね。

ちなみに口取り式は最大10名ほどしか参加できないので、抽選になります!

またクラブによっては一口馬主が参加できるパーティーが開催されることもあります。パーティーの内容はクラブによって異なるものの、騎手や調教師、牧場関係者などが参加します。

競馬好きの方には嬉しいサービスですね。

活躍すれば出資金以上の配当を得られる

一口馬主を始めようと考えている方の10割は配当金のことが頭にあると思います。

出資馬が順調に勝ち上がり、オープンや重賞などに出走するレベルの活躍を見せれば出資金以上の配当を得ることができます。

過去に驚異の回収率を見せたクラブ馬の一例は次のとおりです。

馬名募集総額獲得賞金回収率
クロノジェネシス1,400万円約12億8,000万円約9100%
アーモンドアイ3,000万円約19億8,000万円約6600%
オルフェーヴル6,000万円約17億2,000万円約2800%

G1タイトルを獲得するような馬に出資すれば、上記のような常識外れの回収率になります。

G1獲得は夢のような話ですが、オープンクラスの馬に出資して回収率100%以上を目指すと考えると現実味が増します。

ぺん太

見返りのある推し活と考えるとめちゃくちゃ魅力的。

一口馬主の始め方

一口馬主の始め方は意外にも簡単です!ここでは次のステップに分けて一口馬主の始め方を解説していきます。

  • 一口馬主のクラブを決める
  • カタログを取り寄せる
  • 出資する馬を決める
  • 入会申し込みをする
  • クラブから審査結果が届く
  • 出資が確定する
  • 入会金と出資金を振り込む
  • 一口馬主ライフのはじまり!

1.一口馬主のクラブを決める

まずは入会するクラブを決めましょう!

現在、日本国内には23個のクラブがあります。クラブによって入会金や募集口数などが異なるため、比較して自分に合うクラブを見つけてみてください。

資金に余裕があれば、複数のクラブを掛け持ちしても問題ありません。

2.カタログを取り寄せる

気になるクラブが見つかったら、募集馬のカタログを取り寄せましょう。

カタログは無料なので、気になるクラブのはすべて取り寄せてしまってもOKです。

カタログには募集馬の写真・血統・特徴・厩舎・関係者コメントなどが掲載されています。

ちなみにカタログは公式サイトでも公開されているので、取り寄せが面倒な場合は電子版で閲覧しましょう。

ぺん太

カタログは氏名と住所だけで簡単に取り寄せられるよ!

3.出資する馬を決める

クラブに入会するためには、馬に出資する必要があります。そのため、入会前に出資する馬を決めなければいけません。

馬を選ぶポイントは馬体や歩様、血統などです。歩様動画は公式サイトで公開されているため、出資前に必ずチェックしましょう。

競馬に詳しい方であれば、生産牧場や調教師で選ぶのもありかもしれません。

出資する馬が決まったら、いよいよ入会申し込みに進みます!

4.入会申し込みをする

入会申し込みの方法はクラブによって異なるのですが、一般的には公式サイトから申し込みます!

公式サイトに記載されている「入会案内」を参照しながら、手続きを進めてください。

入会申し込みの際には、出資する馬を選択します。氏名や住所、メールアドレスなどの個人情報を入力の上、本人確認書類を提出します。

本人確認書類として利用できるのは、運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどです。有効期限が切れている場合は利用できないため注意してください。

入会の手続きが完了したら、クラブからの回答を待ちます。

ぺん太

だいたい2~3営業日以内には回答があるよ。

5.クラブから審査結果が届く

入会手続きの完了後、メールなどでクラブから入会審査の結果が届きます。

審査といってもクレジットカードのように信用情報が調査されるわけではありません。提出した書類に不備さえなければ問題なく審査には通過できます!

6.出資が確定する

入会審査と同時に、出資確定のお知らせも届きます。

基本的にクラブは出資と同時に入会する仕組みなので、もし抽選に外れて出資できなかった場合は入会もできません。

人気クラブや人気馬に出資する際は、入会できない可能性があることを視野に入れておきましょう。

7.入会金と出資金を振り込む

希望の馬への出資が確定した場合は、クラブからの案内に従って入会金と出資金を振り込みましょう。

なお、クラブによっては出資金の分割払いに対応しているケースがあります。分割払いを選んだ場合は、1回目の分割料金を支払います。

その後は口座振替の手続きを行うので、月会費や維持費などは自動引き落としとなります。

8.一口馬主ライフのはじまり!

入金が完了したらいよいよ一口馬主ライフのはじまりです!!

公式サイトにログインすると、出資馬の近況や最新映像・写真などをチェックできます。

愛馬の成長を見守りつつ、デビューを楽しみに待ちましょう。

一口馬主クラブの選び方

一口馬主を始めるときは、どのクラブに入会するか非常に悩みます。ここでは一口馬主クラブの選び方を簡単に解説していきます!

コスパ重視!気軽に始めたい方向け

初心者の方におすすめなのは、コストパフォーマンス重視でクラブを選ぶ方法です。

出資口数の多いクラブや募集総額が低いクラブであれば、維持費や出資金が少なく気軽に一口馬主を楽しめます。

コスパに優れているおすすめのクラブは次のとおりです。

クラブ名募集口数一口金額特徴
広尾サラブレッドクラブ2,000口~4,000口5,000円~3万円4口まで無料で出資可能
DMMバヌーシー2,000口~4,000口5,000円~5万円コンテンツが豊富
YGGオーナーズクラブ500口~1,000口1万円~3万円更新頻度が高い
京都サラブレッドクラブ500口6,000円~3万円募集総額が安い

上記のクラブは一口当たりの金額が安いため、初心者の方にぴったりです。入会金が無料なのも大きなメリットといえるでしょう。

まずは気軽に一口馬主を体験してみたい方は、コスパに優れたクラブを選びましょう!

目指すは重賞!活躍馬を持ちたい方向け

せっかく一口馬主をするのなら、活躍馬を持ちたいもの。

ぺん太

費用は気にしないから、とにかく重賞を目指したいんじゃー!

という方には、活躍馬をコンスタントに輩出しているクラブがおすすめです!

どの世代にも活躍馬が必ずいるというクラブは次のとおりです。

クラブ名活躍馬
社台サラブレッドクラブステイゴールド、ハーツクライ、スターズオンアース、シルヴァーソニック、ボルドグフーシュ
サンデーサラブレッドクラブジェンティルドンナ、オルフェーヴル、ブエナビスタ、クロノジェネシス、シャフリヤール、シュネルマイスター
シルクホースクラブアーモンドアイ、グローリーヴェイズ、インディチャンプ、イクイノックス、オーソリティ、ラウダシオン
キャロットクラブリスグラシュー、エピファネイア、エフフォーリア、レイデオロ、ヴェラアズール、ナミュール

いずれもノーザン&社台系列のクラブです。強すぎる。

ノーザン・社台系列とは「社台グループ」と呼ばれる生産牧場の団体。日本の活躍馬は社台グループの生産馬が大半を占めています。

社台とサンデーは40口クラブなので、一口あたり40万円~100万円以上の出資金が必要です。

シルクとキャロットは400口~500口クラブなので人気が高く、基本的に募集馬はすべて抽選。新規の方は入会すら難しい状況です。

上記4つのクラブに入会するためには、お金か運のいずれかが必要になります。

なお、上記のクラブ以外でノーザン&社台産の募集馬が多いクラブは次のとおりです。

ノーザン・社台の生産馬が多いクラブ
  • 東京サラブラッドクラブ
  • DMMバヌーシー
  • インゼルサラブレッドクラブ
  • サラブレッドクラブライオン
  • グリーンファーム愛馬会

重賞を狙うのならノーザン&社台系列の馬に出資するのが近道です。先に紹介した4つのクラブへの入会が難しい場合は、上記クラブを検討してみましょう!

一口馬主の注意点

一口馬主は楽しいだけではありません。クラブに入会するにあたっての注意点は次のとおりです。

  • 月会費や維持費が必要
  • 黒字になる確率は低い
  • 不慮の事故で引退になる可能性がある

それぞれの注意点について詳しく解説していきます。

月会費や維持費が必要

クラブに入会した場合、月会費や維持費が毎月必要になります

月会費はクラブのサイト運営や動画制作、写真撮影、会報の制作費用に利用されます。月会費は基本的に固定です。

維持費は馬の生活費用です。維持費の計算方法は「(馬1頭の維持費÷口数)×(出資口数)」となります。出資口数が多いほど、維持費も多くなります。

月会費や維持費は、馬が引退するまで毎月支払わなければなりません。もしも馬が怪我をして長期間休んでいたとしても、必ず毎月の費用は発生します。

JRAの馬が引退する年齢は大体5歳~6歳です。1歳から出資するので約4年~5年に渡って月額費用を支払い続ける必要があります。

本当に毎月の支払いを続けられるのか、よく検討した上で入会しましょう!

黒字になる確率は低い

出資している馬がレースで良い成績を残すと、出資者には配当金が付与されます。

一攫千金を夢見て一口馬主を始める方も多いようですが、黒字になる確率は約13%と言われています。あまり高い確率とはいえませんね。

なので、一口馬主を投資と捉えて始めようと思っている方には向きません。それならNISAや投信にお金を投じた方が現実的です。

愛馬を応援する気持ちや、競馬を楽しむ気持ちがなければ一口馬主は続けられないということを肝に銘じておきましょう。

不慮の事故で引退になる可能性がある

馬は生き物なので、当然のことながら怪我や病気をすることがあります。

関係者の方々は馬を日々大切に扱ってくれていますが、それでも不慮の事故が起こる可能性をゼロにすることはできません。

なかには1回もレースを走らずに引退になってしまった馬も存在します。

なお、競走馬は保険に加入するため、怪我や死亡などの事故が起きた際には保険金が給付されます。

そのため出資金は返金されますが、愛馬が怪我・死亡で引退となると成長を見守っていた側としては辛い心境になります…。

ぺん太

「まずは無事に」を念頭に愛馬を見守ってあげよう。

一口馬主でよくある質問

最後に、一口馬主でよくある質問に回答していきます!

  • 募集はいつから始まる?
  • 費用はどれくらいかかる?
  • 出資馬はいつデビューする?
  • 出資馬が勝ち上がれなかったらどうなる?

募集はいつから始まる?

一口馬主クラブで募集が始まるのは、毎年6月~12月頃です。

人気のクラブであれば、先行募集の段階ですべての募集馬が満口になるケースもあります。

クラブによって募集時期は異なるので、自分が入会したいクラブがいつから募集開始されるのか把握しておきましょう!

費用はどれくらいかかる?

一口馬主をはじめるにあたり、必要となる費用は次のとおりです。

一口馬主の費用
  • 入会費(約1万円~3万円)
  • 出資費(馬・口数による)
  • 月会費(約800円~3,000円)
  • 維持費(出資口数による)
  • 保険料(出資金額による)

入会費と出資費は初回のみ、月会費と維持費は入会した月から毎月発生します。保険料は年に1回、1月~2月頃に支払います。

月額費用はクラブによって異なるのですが、たとえば500口クラブの場合、維持費は1,000円前後であることが多いです。

クラブの月会費が3,000円だとすると、合計で4,000円ほど毎月支払うことになりますね。

出資馬はいつデビューする?

出資馬のデビュー時期は成長速度によって異なるのですが、多くの場合、2歳6月~3歳2月頃までにはデビューします

というのも、JRAの新馬戦が開催される時期が6月~2月頃だからです。

成長が早い馬であれば、最短で6月にデビューします。反対に成長が遅い馬の場合、秋~冬頃のデビューになる可能性が高いでしょう。

なお、2月頃までにデビューできなかった場合、新馬戦ではなく未勝利戦でデビューすることになります。

出資馬が勝ち上がれなかったらどうなる?

未勝利戦は3歳の8月末~9月1週目頃までに終了します。そのため、もしも8月末までに勝ち上がれなかった場合、次の3つの道からいずれか1つを選択することになります。

  • 引退してサラブレッドオークションに出品される
  • 地方競馬に転厩する
  • JRAで1勝クラスに挑戦する

このまま走り続けても勝利の見込みがない場合、JRAを引退してサラブレッドオークションに出品されることになります。落札されたお金は出資者に分配されます。

2つ目、地方競馬に転厩するパターンは一口馬主クラブで多く見られるケースです。

出資者としては少しでも長く愛馬の活躍を見届けたいもの。地方競馬に変わるとはいえ、転厩すれば引き続き一口馬主ライフを楽しめます。

ちなみに、地方競馬で2勝すればJRAに再び転厩できます!

3つ目、JRAに在籍したまま1勝クラスに挑戦するケースはほとんどありません。未勝利のまま1勝クラスに挑んでも、勝てる可能性はゼロに等しいからです。

勝ち上がれなかったときに出資馬がどのような道を辿るのかは、クラブによって異なります。少しでも長く楽しみたい場合は、地方転厩を積極的に行っているクラブを選びましょう。

まとめ:クラブに入会して一口馬主ライフを楽しもう!

一口馬主の始め方について解説しました。

おおまかな入会方法は今回の記事で紹介した通りですが、クラブによっては募集前の事前申し込みが必要だったり、先行募集で会員を募るケースもあります。

各クラブの募集時期を確認しつつ、資料を取り寄せてクラブごとの入会方法をチェックしておきましょう。

一口馬主は感動や夢を与えてくれる素晴らしい体験です。ぜひ今回の記事を参考に、一口ライフを始めてみてください。

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